「 胃もたれ 」
皆さんは感じたことはありますか?
食事の後、胃のあたりが重く感じることを「胃もたれ」と表現することが多くあります。
脂ものなどを摂ったのあとに出ることが多く、
皆さん「歳だね~」と仰る方が多いですが、実はそれだけではありません。
本来は、胃もたれは異常な状態で
身体のSOSのサインなんです。
今回は、そんな「胃もたれ」について、説明していきます。
胃は、基本的には、ちょうどみぞおちのあたりにあります。
jの字を描いたような巾着袋のような臓器で、
食べ物で満たされた状態では、1~1.5L程度の容積になります。
胃の入り口部分: 噴門(ふんもん)
出口部分を 幽門(ゆうもん)
胃の主な働きは、
食べ物が小腸で本格的に消化・吸収される前に、消化の準備を行うことです。
胃に入ってきた食べ物を消化しやすいように砕き(蠕動運動)、
適切な状態になったら、幽門を緩めて次の消化器官へ流します。
胃もたれの症状は有名です。
・胃のあたりが重く感じるもの
・食欲の低下
・胃の痛み
・胸やけ
・お腹が張る
・吐き気
など、人それぞれです。
また、
胃もたれには、西洋医学的に様々な原因があります。
1.食べ過ぎ
2.加齢
3.大量の飲酒
4.自律神経の乱れ
1.食べ過ぎ
多くあるのは、食べ過ぎによるものです。
食べ物は、消化しやすいサイズになるまで、胃の中に留まり砕かれます。
食べる量が増えると、胃の中に留まっている時間も長くなり、胃もたれに繋がりやすくなります。
また、食べ物には、消化しやすいものと消化しにくいものがあります。
脂っこいものや、お肉等は消化しにくく、胃に留まりやすいです。
その日その日の体調に合わせた食事量・バランスにしていけば、問題なくなる可能性が高いです。
2.加齢
前述にもありますが、加齢ももちろん原因のうちの1つになり得ます。
胃には、多くの筋肉が導入されており、
その筋肉が大きく動くことで、食べ物を消化しやすく砕くことができます。
そのため、加齢による疲労の蓄積も微量ながら存在し、
完全に「ない」とは言い切れません。
ですが、加齢はその他の影響も大きく受けるため、
ここで言う「その他の影響」をきれいに取り除くことで、
症状が改善することもあります。
3.大量の飲酒
アルコールを飲み過ぎると、
強い酸性である胃の消化液(胃液)から、胃の壁を守っている粘膜がダメージを受け、
腹痛や嘔吐、吐血などの症状を起こすことがあります。
そのため、お酒の吸収を行っている胃の動きも悪くなり、
胃もたれに繋がることがあります。
4.自律神経の乱れ
自律神経 とは、身体のスイッチのことで、
やる気モードか、リラックスモードかを切り替えている神経です。
胃にも自律神経が通っており、胃の食べ物を砕く動きのコントロールを行っています。
この自律神経が乱れると、胃の動きが鈍くなるため、
胃の中に食べ物が長く居座り、
胃もたれの感覚になっていきます。
ここまで、胃もたれの西洋医学の観点から見た原因をお伝えいたしましたが、
東洋医学の観点からみると、すこし変わります。
東洋医学的には 脾 という臓器が
食べ物から気を取り出す機能(運化)を持ちます。
食べ物は、科学的にも重さを持つので、気も下に落ちやすいのですが、
その下に落ちやすい気を身体の上の臓腑へ
運んでいく作業(昇清)も脾の役割です。
この脾の動きが弱くなると、
食べ物から気を取り出すことが出来なくなり、
さらに気は上に上げられず、下に落ちてしまいます。
そのため、
下痢や浮腫み、全身の重だるさ、
さらには胃の重だるさ、つまり胃もたれに繋がってしまうのです。
このような胃もたれの症状は、
症状の理屈さえ施術者が捉えていれば、あとは鍼灸でなんとかなることが多いです。
脾が弱っていると、気が下に下がる。
これが原因なのであれば、
脾を強くし、気を上に上げれば改善できるわけです。
当院の鍼灸治療では、
ここからさらに深くお身体を拝見し、
なぜ脾が弱ったのか、
ストレスなのか、食べすぎなのか、はたまた生まれながらなのか、
など、その他様々な原因からの改善を試みます。
根本的な原因から改善するから再発も防げるし、
鍼灸院から「卒業」が出来て、
ずっと通い続ける必要がないわけです。
皆さんも、しっかりと胃を改善させて、
鍼灸院から卒業できる施術を受けてみませんか?
皆様のご来院を心よりお待ちしております♪
きき鍼灸院
宮山・徳田