皆さんは「ぎっくり腰」したことはありますか?
ぎっくり腰をしたことのない方もいらっしゃるかとは思いますが、
したことのある方はクセになりやすく、
繰り返すことが多くございます。
毎年、半年、に一度、
ひどい方だと毎月ぎっくり腰をやる方もいらっしゃいますが、
『このギックリ腰は、改善しない』と
諦めていませんか?
今回はそんな ギックリ腰 について
書いていきます。
ぎっくり腰の痛み方は複数種類あります。
・腰に電気が走るような痛み
・ズキズキするような痛み
・もう少し動くと痛みが出そう
ギックリ腰を経験したことがある方なら
このように感じることが多いと思います。
ギックリ腰は、
正式には急性腰痛や腰椎捻挫といいます。
多くは1週間~2週間程度で自然に回復していきますが、
時間経過によって改善が見られない、
または下半身に痛みやしびれと言った症状が出現した場合などは
他の病気が隠れていることもありますので要注意です。
ぎっくり腰の原因として多いものは、
腰へ負担がかかりすぎることです。
腰の背骨は、
元々横回転の動きに弱いです。(可動域が元々狭いです。)
そんな腰の骨へ、
重い荷物を抱える、
ムリな姿勢をして腰をひねってしまった、
など瞬間的に腰へ負荷をかけすぎた場合に多く起こります。
また、スポーツをしている時にも起こることもあります。
テニスやゴルフ、乗馬や自転車など、
腰を回転させる動作のあるスポーツは要注意です。
日頃から運動をしていない方の背中は、
筋力・柔軟性が共に低下し、
血流が悪くなります。
その結果、
姿勢の悪さと相まって
より筋肉のコリが悪化してしまうんです。
腰に疲労がたまっている場合も原因となります。
座りっぱなし、立ちっぱなし、
腰をよく使うなどの仕事をされる方は、
疲労がたまっていることが日常なので
「疲れている」という意識がとくにないことがあります。
そのため、突然にぎっくり腰を経験して、
驚かれることも少なくないのです。
内臓疾患に起因している場合は、
とくに気をつける必要があります。
腰という身体の位置から、
腎臓や膀胱などの疾患や、急性膵炎や腹部大動脈瘤といった
重篤なものによる腰痛である可能性も、
稀なケースとはいえ皆無ではないのです。
その他、
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、脊椎すべり症などの
腰に直接関係した疾患が原因となっているケースも多くあります。
また高齢の方で、
転倒による腰の打撲や背骨を骨折するなどの
外傷がきっかけとなることもあります。
ここまで西洋医学の観点から述べましたが、
東洋医学だと腰への物理的な負担以外に
大きく分けて3つの原因が考えられます。
東洋医学的な「肝」は、
身体の様々な部分へ繋がる臓腑です。
東洋医学的な肝の機能は、
疏泄(そせつ)ー気を流す
臓血(ぞうけつ)―血(≒血液)を溜める
疏泄が悪くなると、
肝は気を上向きに流す力が強いので、
気が上向きに流れすぎたり、
どこかで詰まりやすくなります。
上向きになった気は、
身体の上部である首肩や頭にも影響しやすく、
イライラや首肩こり、手のしびれ等に繋がりやすいです。
(肝が右側にあるため、右に症状が出ることが多いです。)
また、腰で気が詰まると、
気の渋滞が起き、
張ったような腰の痛みに繋がりやすくなります。
「脾」は、大まかに言うと、
東洋医学的な消化器です。
東洋医学的な脾の機能は、
運化(うんか)ー食べ物の消化・運搬。便通などにも影響。
統血(とうけつ)―血(≒血液)を体内に留めておく。
脾の機能が落ちると、消化不良が起こり、
むくみや胃もたれ、食後の眠気、
西洋医学的な疾患だと、高血糖や脂質異常症などに繋がります。
また、脾は左側に存在するため、
脾の裏側に位置する場所にも影響していき、
左側の腰痛や肩こりにも繋がります。
腎は、いわば身体の縁の下の力持ち。
様々なことを支えます。
そのため、腎自体が直接的に病んでいくことよりも
何かの影響で間接的に腎が病んでいくことが多いです。
東洋医学的な腎の機能は、
臓精(ぞうせい)ー生まれながらにして持つ気を溜めておく。
納気(のうき)―呼吸により得た体外に存在する気を溜めておく。
主水(しゅすい)-水分代謝を調節
腎は、下腹部に存在します。
様々な影響で上記の機能が落ちてくると、
腎自体が病んでしまい、
腎の裏に当たる腰の低い位置に痛みが出ることが多いです。
また、腎は睡眠に大きく影響されます。
そのため、
睡眠不足による腰痛は、腎の機能不全よる可能性があります。
上で述べてきたように、
西洋医学的な筋肉や腰そのものへの物理的負担によるぎっくり腰もありますが、
7‐8割以上は、前述の東洋医学的な原因も影響している方がほとんどです。
当院では、
ギックリ腰になった時の動きや痛み方はもちろん、
患者様の日常生活についてもお話を伺い、
どこに根本的な原因が眠っているのかをしっかり探ります。
施術時間を90分と長くいただいているのも、
このお話を伺うことを大事にしているからです。
身体に変化があるのには、必ず理由があります。
その変化に、身体の声に、
耳を傾けましょう。
まずは一度、当院へ来てみませんか??
皆様のご来院を心よりお待ちしております。
きき鍼灸院
スタッフ 宮山・徳田